各社のラケットの「素材」についてまとめる
各社ラケットについては独自のテクノロジーを重ねており、同じような形ですが細かい部分は多種様々、その中で今回は「素材」着目してまとめてみました!2020年4月現在のデータになります!
各社の特徴を探る!「素材」について!
各社のテニスラケットの素材について、僕が調べられる限りで調べた感じが以下の通りです。
Prince
Textremeカーボン(テキストリームカーボン) 純度が高く、薄くて、強くて、軽いカーボン。20%軽量化、17.6% 高剛性化、8%振動減衰。 インパクト時の復元力が速く、スピン 性とスピードアップを実現。 スロート部分にTeXtremeを採用。 捩じれを最小限に抑えコントロール性を向上。 しなやかで軽い TeXtremeの特性により、 嫌な振動のない気持ちの良い打球感 と打球音を体感できる。 トワロン(Twaron) アラミド系繊維。振動減衰性(早く振動を収束させる)の高さ と、類い稀な強度を個性とする素材。テキストリームとトワロ ンを組み込むことで「マイルドな打球感 」と「ホールド性能 向上」が認められた。「球持ち感が長いのに、飛ぶ」「喰い付 きがいいのに、レスポンスが速い」という、これまでの常識で は「矛盾」とされてきた内容が頻発。そこで超高速度ビデオで インパクトの瞬間を捉えてみると、数値分析するまでもなく、 明らかに「接触時間の長さ」と「しなった次の瞬間に戻る」こ とが確認されている。「パワー」「レスポンス(スピード)」 「フィーリング」というプレーヤーの3つの要求を全て満たす ことが「テキストリーム×トワロン」で可能になった
つまり打球感も柔らかくなったし、ボールのスピードも上がったし球持ちも良いしボールも飛ぶ、スピン量も増えた!ということですね。
テキストリームだけでもそれらの効果が素晴らしかったですがトワロンとの組み合わせによってそれらがさらに精錬されたといったところでしょうか。
なんとも良いことづくしの素材 テキストリーム × トワロンです!
YONEX
Namd (エヌアムド) ナノ分散カーボンナノチューブを炭素繊維へ均一複合化」する 技術。 強靭なしなりと復元力で、ヘビードライブ(強烈なスピンと速 度で着弾し、バウンド後に弾む)を生む。 スウィングスピー ドが速くなっても硬くなりにくい特性を持つNamdをラケットの 部位ごとに最適に配置することで、スウィングスピードに応じ た最適なねじれ戻りを実現する。
強靱にしなるけどそれをすさまじい早さで戻すことで強靱なスピンを生み出す、スイングスピードが早くても最適なねじりと戻りを発揮してくれる、スピン特化を強く感じさせてくれる素材です。剛性の高い、そこがウリのカーボンです!
Wilson
ハイ・パフォーマンス・カーボン・ファイバー フレームの変形率が抑えられる新素材。ボールにスピードが出 る効果が期待される。10%の変形制御力、30%の軽量化。フェ イス内部に搭載することで打球時のパワーを生み出し面ブレの 無いクリアでパワフルなボールを実現。 バサルト・ファイバー 衝撃、振動をスムーズな信号に変える。遮音性が高く、軽量で 安定性能が高い。玄武岩を1500度の高熱で融解させて生み出し たファイバー。 カロファイト・ブラック ウィルソン独自のナノ・テクノロジ-・カーボン カウンターベール 振動を除去するカーボン素材 。独自のカーボン繊維構造によ り振動を最大80%も抑えることができNASA公認でもある独自 素材。カウンターヴェイルが振動を除去することにより筋肉 疲労が軽減される。
ウィルソンさんは様々な素材を組み合わせて各ラケットに使っています。それらの特性である部分を適切にラケットの各部に使用する事で剛性、軽量化、面ブレ防止、振動緩和を実現しています。複雑ですがそれ故に使用者への期待は大きいですね!
HEAD
グラフィン素材、グラフィンタッチ 独自の衝撃吸収素材。インパクト時の衝撃吸収の改善を図っ て比類ないタッチを実現
グラフィンはその配置を適切にすることでグラフィン360という繊細なタッチを実現させていますが、そこはテクノロジーになってくるのでちょっと割愛。
DUNLOP
グラファイト、高反発ウレタン
テクノロジーの方が特徴的な様子。
Babolat
グラファイト
ダンロップさんと同様
Tecnifibre
ロングブレードカーボン 一体連続型のロングブレード繊維により柔軟さと耐久性を追求
特徴的な様子ですが、詳細はよくわかりませんでした・・・
いくつかのテクノロジーと組み合わさっているので素材ありきではない様子
TOALSON
高弾性カーボン Premium Carbon 30T 独自開発の新素材。強烈なボールを打ち返す際に起きるフ レーム上部のブレを軽減し、コントロール性能を更に高め、 プレーヤーがイメージするボールが打ちやすくなっている。
Premium carbon30Tという特殊な新素材カーボンを使ってメンブレを防ぎ、コントロール性能の向上に寄与している。剛性が良さそうな素材です。
DIADEM
HTM CARBON 特殊な編み方をしたカーボンをさらにダイアデム独自の樹脂 を使いインパクト時に最大限のパワーを引き出す
インパクトシールドシステム、FS SYSTEMと並ぶ3つのラケットテクノロジーのウチの一つ。ウリの一つのようですね!
SNAUWAERT
日本製良質カーボン(東レのカーボン)
素材を前面に押し出しているメーカーとそうでないメーカーの二極化!
軽く調べて「素材についてウリにしているメーカーとそうでないメーカーがある」ということがよくわかりますね。
基本的にはみんなカーボン素材ですがそのカーボン素材の純度や編み方など独自の方法で活用をしているのがわかります。
それによって衝撃吸収や剛性が変化しているのがまた面白いですね。
特にPrince、YONEX、Wilsonは素材へのこだわりを感じます!なかでもPrinceはひときわ大きくこだわりを感じます!説明ページが豊富であったことも含めてプレーヤーの要求に応えるラケットを作るために「素材」からの改善のアプローチに強いアドバンテージを感じました。ものすごいプロモーション量で、ラケットのウリとしていこうというブランディングを強く感じます。
HEAD、Tecnifibre、TOALSONも独自の素材での開発を行っていますから、その辺もっと詳しく知りたかったなぁ、という気はしました。かなり高品質なラケットなのはわかっていますが、それを支える素材の工夫、というのも注目したい点ではあります。
そして注目の新生「ダイアデム」。これも特徴のある素材を活用しているようです!
ダイアデムについてはまだ日本での情報は取得しにくいところですのでなかなか詳細な情報は掴みにくいですが素材にもこだわっている感じが強く見えます。
素材が与える影響に注目!そこにラケットの特性が見えてくる
大まかにいって素材にこだわるのは
・剛性
・打球感
・軽量化
・インパクト時のボールへのパワー伝達性(ボールスピードとスピン量)
と言ったところでしょうか。
各社共通で売り出しているのは「剛性」「打球感のマイルドさ」ですね。
剛性はスピン量やボールスピードに影響するし、「打球感のマイルドさ」は試合での疲れやすさ、プレー持続性、ケガの予防につながります。
もちろんこれらは素材だけではなくそれに掛け合わされるテクノロジーにも依存するわけですが、素材もまたそれらに大きな影響を与えているというところでしょう。
いかがだったでしょうか?
今回はテニスラケットに使われているこだわりの素材について考察、まとめでした。
テキストリーム、グラフィン、エヌアムド、カウンターベイル・・・
さまざまなかっこいい用語が飛び交ってちょっと興奮してしまいますね!
これからも各社のこだわりを感じるラケット開発に期待したいです!
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